下段の図22〜図26で右側結腸は通常便を含み,上段の図7〜図9と,下段の図27と図28で腹水(※)を,拡張した小腸は大部分がgaslessで,図19〜図24では腸間膜の明白な濃度上昇(▲)を認めるので絞扼性小腸閉塞の可能性が高い.図25から追跡するとAは図11のPで,1は図10の75で閉塞するのでclosed loopを形成している.図11と図12で虚脱した小腸(SB)を認め,図8でbeak sign(↑)を示し,丸数字1から拡張し始めるのが単純性閉塞の小腸である.絞扼された小腸の壁は造影効果を認め壊死はない.2日経過しても症状の改善がみられないため絞扼性小腸閉塞を疑われ手術となった.癒着により形成された索状物(図A:△)により90cm長の小腸が絞扼されていたが,軽度の虚血と腸間膜の発赤を認めるだけで壊死はなく,索状物切離が行われた.
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