腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)12 EXPERT COURSE 解答 【症例 ILE 56】

穿孔性虫垂炎.Perforated appendicitis









液状内容物で拡張した小腸と対照的に,通常便を含む右側結腸は小腸の機械的閉塞を示唆する場合が多いが,この症例では麻痺性イレウスであることを示す大事な所見が二つある.1)図4,図6〜図9で遊離ガス(↑)を認め,図7〜図12の腹水(※)は消化管穿孔を強く示唆する.2)図19〜図21の骨盤腔では大量の腹水(※)と肥厚充血して造影効果を受ける腹膜(△)は汚染された腹水を示唆し,消化管穿孔を裏付ける.図17の1〜図10の8は腫大した虫垂で,図10の8〜図12の6の先端部はガスを含み,上記2所見は穿孔性虫垂炎を示唆し,虫垂の壁が造影効果を示さないのは壊死に陥って血流のない虫垂を意味する.手術および病理所見:gangrenous and perforated appendicitis.










  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ12 【症例 RE 56〜60】

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