図1〜図4と図25〜図29で大量の腹水(※)を認め,このような例では単なる単純性閉塞ではなく絞扼性の可能性が高いと何回か前述したが,例外は必ず存在する.全小腸の壁は良好な造影効果を示し壊死はない.図23と図24で虚脱した小腸(SB)を認め(図21のa〜図29のsはS状結腸と直腸),図22〜図24の小腸内糞便(↑)は単純性閉塞の閉塞部位を示している場合が多い.図24の1から追跡すると,ガスの多い小腸は追跡困難な所もあるが,なんとか図8の177までたどり着き,単純性閉塞の可能性が極めて高い.図19〜図21で右側結腸の液状内容物(△)は完全閉塞ではないことを示唆する.3回の高気圧療法で治癒し,1週間で退院した.
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