図1の大量の腹水(※),gaslessで壁の造影効果がやや減弱した拡張した小腸,図17〜図20の著明な腸間膜の濃度上昇(▲),図22と図34の単純CTで高濃度の壁(↑)は壊死に陥った絞扼性小腸閉塞と診断し,closed loopを証明する必要はない.念のため図39から追跡してみるとAは図27のLで,1は図30の151で閉塞し,図29と図30で虚脱した小腸(SB)を認める.閉塞部位間に2スライスあるが,単純性閉塞は図29の丸数字1から始まるのでclosed loopを形成していると診断していい.単純性閉塞の小腸はなぜか図20〜図24で虚脱(白矢印:蠕動によるもの?)し,図19のaから再び拡張し始める.正確に診断され緊急手術となった.子宮と後腹膜間に形成された索状物により90cm長の回腸が絞扼され壊死に陥っており(図A),切除された.
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