腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)10 EXPERT COURSE 解答 【症例 ILE 48】

S状結腸癌.Cancer of sigmoid colon








図1のDcが下行結腸の可能性が高いので図2の1から肛門側へ追跡すると,図18の18で閉塞する.図7から壁肥厚(↑)を示し,図9から腫瘤(↑)を形成する病変が原因であろうと推測するが,周囲の虚脱した腸管との連続性が不明で,造影効果も強くないので癌の診断は困難である.Ce:盲腸,Ti:回腸末端,Re:直腸.













下段の冠状断(coronal)画像では,図29の下行結腸(1)は図22の8でUターンし,図28の14で閉塞する.図8〜図14の▲が閉塞の原因病変で,上段の通常横断画像よりわかりやすく,癌であろうとの認識も容易である.このように,通常の横断画像で診断困難な症例で冠状断画像の情報が有用である.正確に診断され緊急大腸ファイバーが施行された.肛門から40cmの部位で閉塞を認め,経肛門的減圧を試みたがガイドワイヤーが通過せず断念,緊急手術でS状結腸癌による閉塞が確認され,Hartmann手術が行われた.
















  【参照症例】   1. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ17 【症例 EE 82】

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