図13〜図16で右側結腸(△)は通常便を含み,拡張した小腸はgaslessで,図1〜図8で大量の腹水(※)を,図13〜図16の高濃度の腸間膜(▲)は血腫を示唆するので,絞扼性小腸閉塞の可能性が極めて高い.図23から追跡すると,Aは図15のIで,1は隣画像図14の69で閉塞するのでclosed loopを形成している.図14〜図16のSBが虚脱した肛門側の小腸であるが,口側の単純性閉塞はなぜか近辺には認めない.Closed loopの壁は図20のviableな小腸(↑)と比較して造影効果が減弱しており,大量の腹水を考慮すると壊死に陥っている可能性が高い.図13の11〜図16の8の白矢印は,拡張しているにもかかわらず壁肥厚を呈しており,壁内血腫(単純CTでは筋肉と同等またはより高度のdensityを示す)を示していると思われる.手術所見:血性腹水があり,Treitz靱帯から10cmの部位で,索状物による絞扼性小腸閉塞を認め,100cm長の空腸が出血性壊死(図A)に陥っていた.
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