腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)10 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ILR 50】

子宮広間膜裂孔ヘルニア(壊死なし).Small bowel herniation through a defect of the broad ligament of the uterus with no necrosis









図1〜図3と図22〜図25は省略.図10〜図12で盲腸(Ce)と回腸末端(Ti)が虚脱しており,拡張した小腸はgaslessで,図19〜図21で腹水(※)を,図7〜図12で腸間膜の濃度上昇(▲)を認めるので絞扼性小腸閉塞の可能性が極めて高い.図21から追跡すると,Aは図12のHで,1は図11の45で閉塞しclosed loopを形成している.図10〜図12で肛門側の虚脱した小腸(SB)を認め,正確に追跡できないが,△のグループが口側単純性閉塞の小腸であろう.壁の造影効果は単純性閉塞の壁と比べやや低下しているが,図13と図19の壁(↑)は右画像の単純CTで高濃度を示してないので,壊死はないと判断した.しかし手術はCT撮影から8時間後に施行され,盲腸より15cmの部位で50cm長の回腸が絞扼された左側子宮広間膜裂孔ヘルニアを認め,出血性壊死(図A)になっていた.










  【参照症例】   1. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 3 【症例 LR 14】

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