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腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)10 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ILR 46】
魚骨による小腸穿孔.Perforation of small bowel by a fish bone
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上段の7mmスライスの単純CTで,拡張した小腸は機械的小腸閉塞か? それとも麻痺性イレウスか? 図4〜図6で右側結腸(△)はガスとニボーを形成する液状内容物を含んでいるので麻痺性イレウスの可能性が高い.従って,腹膜炎の原因となる疾患,腸管壊死や炎症性腸疾患を検索する.図3〜図5の↑は線状の高濃度を示し魚骨を疑うべきである.画像が黒すぎて遊離ガスの有無はわからない.
下段の画像は3mmスライスCTであるが,▲が魚骨でより鮮明に描出されている.魚骨による小腸穿孔を疑ったが,腹部所見が軽く,入院後腹痛も軽減したので抗生物質を投与し経過観察となった.
下段の図A〜図Dは2日後のCTで,ガストログラフィンを投与して撮影された.↑はやはり魚骨の可能性が極めて高い.ガストログラフィンは魚骨の部位まで到達していない.順調に経過し図E〜図Hは12日後のCTで,魚骨は消失しており,肛門から排泄されたのであろう.図Fの白矢印の高濃度所見は1スライスだけに描出されており,ガスによるartifactであろう.
【参照症例】
1.
右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ9 【症例 RR 41】
2.
下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 5 【症例 LR 23】
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