右側結腸は指摘できないが,虚脱しており,拡張した小腸は機械的閉塞であろう.大部分がgaslessで,図1,図7〜図9と図19〜図22で腹水(※)を,図9〜図12で腸間膜の濃度上昇(▲)を認める.図21から追跡を始めると,Aは図16のFで閉塞し,1は図15の15で閉塞し,約30cm程の小腸がclosed loopを形成している.図14と図15のSBが肛門側の虚脱した小腸である.図13の丸数字1から拡張し始め,図10の丸数字2でUターンし丸数字順に展開するのが単純性閉塞の小腸と思ったら,図12の丸数字10で閉塞を示すので,こちらの約70cm前後のloopもclosed loopを形成している( double closed loops )ように見える.単純性閉塞の口側先端(図12の丸数字10)が偶然閉塞部位近辺にある,または図14のXを介して図13の丸数字1と図15の15が連結する(正解)とも解釈できる.しかし,絞扼性小腸閉塞であることは確実である.図14〜図19のMは白矢印の小腸内糞便を含む腸管との関係は不明だが,上下で盲端になるのでMeckel 憩室を示している可能性が高い.図16と図17の高濃度の△はMeckel憩室内の腸石か? Sg:S状結腸.
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