腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)9 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ILR 42】

絞扼性小腸閉塞(壊死).Strangulated obstruction of small bowel with necrosis












図9〜図11の△は図11で盲端になるので盲腸であるが,虚脱しているので小腸の機械的閉塞を疑うが,gaslessで,図19〜図21で腹水(※)を,図17と図18で腸間膜の濃度上昇(▲)を認めるので絞扼性の可能性が高い.虫垂切除,S状結腸や直腸切除と婦人科の手術後に絞扼性小腸閉塞を起こすと,絞扼された小腸は骨盤腔内に位置する場合が圧倒的に多いので図21から追跡する.Aと1はそれぞれ図10のLと44で閉塞し,closed loopを形成している.図9と図10で連続する虚脱した小腸(SB)を認め,図11の丸数字1が単純閉塞の起始部だから,絞扼性小腸閉塞の診断が確定した.絞扼された小腸の壁は単純閉塞の小腸と比べて同等な造影効果を示しているので壊死はないと判断するが,4時間後に施行された手術では出血性壊死に陥っており,切除を要した(図A).子宮と小腸間膜間に形成された索状物による絞扼性小腸閉塞であった.










  【参照症例】   1. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 14 【症例 LR 70】

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