腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)1 EXPERT COURSE 解答 【症例 GE 4】

絞扼性小腸閉塞.Strangulated obstruction with no necrosis



図3で上行結腸(AC)と下行結腸(DC)が虚脱しており小腸閉塞である.左右に相当量の腹水(※)があるのは絞扼性イレウスを示唆する.この症例では図7の1のbeak sign(▲)に注目しその1から追跡すると,図6の10で閉塞し,虚脱した小腸(SB)があり,図5のaからb→c→d→eが単純閉塞の小腸と思われ,closed loopである.図5の7と8の壁の造影は良好で壊死はなさそうだ.虚脱した小腸(SB)は図6と図7で盲腸(CE)に連続するので,盲腸からかなり近くの回腸末端の絞扼性小腸閉塞である.手術では盲腸から3cmの部位で回腸末端約15cmが索条物により絞扼されclosed loopを形成していたが,壊死はなく索条物切離のみを行った.







  【参照症例】   1. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 14 【症例 LE 66〜68】

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