腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)8 EXPERT COURSE 解答 【症例 ILE 40】

絞扼性小腸閉塞(壊死).Strangulated obstruction of small bowel with necrosis












図17〜図20で虚脱し,小腸と同様な液状内容物を含まない盲腸(Ce)と回腸末端(Ti)は拡張した小腸は機械的閉塞である可能性が極めて高い.Gaslessで,図29で腹水(※)を認める.図13〜図22の広範囲にわたる,明白な濃度上昇(▲)は単純性閉塞例では滅多に見られない所見であり,絞扼性と断言しても過言ではない.念のためclosed loopを証明するために図27から追跡してみる.Aは図12のRで,1は次スライスの図13の5で閉塞するからclosed loopを形成している.図10〜図12で虚脱した肛門側の小腸(SB)を認めるが,何故か口側小腸は拡張していない.Closed loopの小腸壁の造影効果は図10〜図12の虚脱した小腸(SB)と比較して,特に上段のE〜Rがやや低下しており,壊死に陥っているがどうか微妙な所見である.イレウスチューブを挿入したら血性の排液があり,腸管壊死を否定できないと,CT撮影から9時間後に手術となった.大網の先端が索状物(図A:↑)となり約90cm長の空腸を絞扼し出血性壊死を起こしていた.正確にCT診断されタイミングよく手術されていたら壊死を免れた可能性がある.

















  【参照症例】   1. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 3 【症例 LE 13】
2. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 3 【症例 LE 15】

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