腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)7 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ILR 32】

大網裂孔ヘルニア(壊死).Transomental hernia of small bowel with necrosis








最下段の図17〜図20で上行結腸(Ac)は通常の便を含み,主に液状内容物で拡張した小腸は機械的閉塞の可能性が高い.大部分がgaslessで,図9〜図13で▲は不均一な境界不鮮明な濃度上昇だから浮腫を,△は均一で境界鮮明なwater densityだから腹水を示しており,絞扼性小腸閉塞を疑う.図4から追跡するとAは図9のFで,1は図8の27で閉塞するのでclosed loopを形成している.図6〜図8で虚脱した小腸(SB)を認め,図7の丸数字1から始まるのが口側の単純性閉塞の小腸である.Closed loopの小腸壁は造影効果が乏しく,壊死の可能性が高い.正確に診断され緊急手術となった.大網(異常)裂孔があり(図A:↑) ,そこへ回腸が25cmにわたり入り込み絞扼され壊死に陥っていた(図B).














  【参照症例】   1. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ20 【症例 EE 99】

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