図7〜図9で盲腸(Ce)は普通便を含むので,拡張した小腸は機械的閉塞の可能性が高い.それらはgaslessである,図1〜図3で腹水(※)を,図7〜図9で腸間膜間腹水(▲)を認めるので絞扼性を疑う.図5から追跡すると,Aは図12のVで,1は図11の29でbeak sign(↑)を示し閉塞するのでclosed loop形成が証明された.図10で虚脱した肛門側の小腸(SB)を認め,図11の丸数字1から図7の丸数字5が単純性閉塞の口側小腸である.Closed loopを形成する小腸壁は図3の空腸(J)と比較して造影効果が減弱しているが,図1の腹水(※)のdensityは20HU以下だから血性ではない(下記症例の文献参照)から,viableかどうか微妙な所見である.翌日腹痛が増強し,さらにCT(図17)で腹水が増量し,densityが30HU以上となったので手術となった.手術所見:索状物(図A:△)による絞扼性小腸閉塞で,壊死に陥っていた(図B).
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