腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)5 EXPERT COURSE 解答 【症例 ILE 25】

絞扼性小腸閉塞(2重のclosed loop形成).Strangulated obstruction of small bowel(double closed loops)








図1〜図5は省略.図6〜図8で右側結腸が普通便を含むので拡張した小腸は機械的閉塞であろう.Gaslessで,図22〜図25で腹水(※)を,図17〜図22で腸間膜の濃度上昇(▲)を認めるので絞扼性の可能性が高い.この例ではbeak signが目立つので閉塞部位と思われる小腸から追跡してみる.図12はbeak sign(白矢印)を示しているので1からスタートすると,数字順に展開し,図14の42でbeak sign(↑)を呈し図13の43で閉塞するからclosed loopを形成している.図13でもう一つのbeak sign(△)を認めるので1スライス戻って図12のAから追跡すると(図9のZは図10のaに連続),図12のmで閉塞するので,同部位で閉塞する二つめのclosed loopである.図11〜図13で虚脱した肛門側の小腸(SB)があり,口側の単純性閉塞は図14の丸数字1から始まり,図6の丸数字17へと展開する.単純CTだから腸管虚血の判断は出来ない.手術所見(図A):band(↑)による絞扼性小腸閉塞で,2重のclosed loop(丸数字1と2)を認めたが,壊死はなく,band切離のみを施行した.













  【参照症例】   1. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ25 【症例 EE 121】
2. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ25 【症例 EE 123】

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