図1〜図3で上行結腸(Ac)が虚脱しているので拡張した小腸は機械的閉塞の可能性が高い.図8〜図14の※は液状内容物とガスを含み,壁が造影され,上下で盲端になるので膿瘍である.直腸から下行結腸へは図16の1から数字順に展開する.図16の7と図17の6のS状結腸は粘膜下浮腫による壁肥厚を示していると思われるが,図13〜図17の↑は不整な強い造影効果を示し,辺縁も不整でS状結腸癌である.従って,膿瘍はS状結腸癌穿孔による可能性が極めて高い.図7〜図9の▲はbeak signを呈し,図7のAから図1のYへ展開するので,図7のA〜図9のCが閉塞部位であり,膿瘍への癒着による単純性閉塞である.手術で同所見が確認された.図Aは漿膜側で,穿孔部(白矢印)と膿瘍壁を示し,図Bは粘膜面で△が癌病変で,白矢印が穿孔部位.
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