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腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)4 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ILR 17】
単純性・食餌性(モチ)小腸不完全閉塞.Small bowel incomplete obstruction due to food bolus(rice cake) impaction
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図6〜図10の↑は食物のモチで,小腸閉塞の原因であるが,図4〜図6で盲腸(Ce)に液貯留を認め,一見麻痺性イレウスを示唆する所見である. CT撮影後,腹痛出現前に大きなモチを食べたことが明らかになった.モチの口側は図6の1から拡張し,肛門側は図11のAから図16のFであるが,完全に虚脱してなく,図12のBと図13のCにも液状内容物を認めるので不完全閉塞である.小腸閉塞では多くの場合上行結腸と盲腸に普通便を認めるか虚脱するが,不完全閉塞例(小腸の動きによって閉塞部位で拡張した小腸との角度が変化し,一時的に閉塞が開放され拡張した小腸の液状内容物が肛門側へ流出するものと思われる)と,壊死に陥った絞扼性小腸閉塞では麻痺性イレウスに変化し,右側結腸に液状内容物を認めることがある.翌日には症状が消失し,腹部エコー検査でも腸管拡張を認めなかった.
参考症例
(モチによる食餌性小腸閉塞):65歳男性.8時間前に間欠的な腹痛と腹部膨満感で目覚め,2時間前に嘔吐した.体温:36.3℃,臍周囲に圧痛があるが,反跳痛や筋性防御はなく軟.
図4〜図6で右側結腸と回腸末端(Ti)が虚脱しているので腸閉塞である.図1と図2で虚脱した小腸(SB)を認め,図7の1から数字順に拡張を示しているので,閉塞部位と閉塞の原因は図2〜図7の↑(モチ)である.前日の夕方にモチを食べたという.図3〜図6の▲,図12と図13の△,図15の白矢印もモチである.2日間で症状が消失した.
【参照症例】
1.
腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)14 【症例 GR 69】
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