図9で上行結腸(Ac)も下行結腸(Dc)も水様便を含むので,下行結腸(Dc)の肛門側で閉塞している可能性が高い.図10の下行結腸1から追跡すると,図の数字順に展開し図25のS状結腸48に至る.図18〜図23の強い造影効果を示す病変(↑)が閉塞の原因で,癌であろう.大腸閉塞例で穿孔の危険因子は盲腸の最大径>12cm,壁内気腫と小腸の拡張を伴わない(Bauhin弁がone way valveとして機能している)例といわれるが,図9〜図13の,壁に沿った線状のガス(↑)は壁内気腫であり,経肛門的減圧を施行すべきである.