腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)2 EXPERT COURSE 解答 【症例 ILE 8】

絞扼性小腸閉塞(壊死なし).Strangulated obstruction of small bowel with no necrosis












図9〜図12で上行結腸(Ac)と盲腸(Ce)は普通便を含み,拡張した小腸は機械的閉塞であることを示唆する.大部分がgaslessで,図1で腹水(※)を,図8と図9で腸間膜の濃度上昇(▲)を認めるので絞扼性小腸閉塞の可能性がある.図2から追跡するとAは図18のQで,1は図20の35で閉塞する.図20と図21で35と連続する虚脱した小腸(SB)を認め,図17の丸数字1が単純性閉塞の小腸で頭側へ上行するのでclosed loopを形成する絞扼性小腸閉塞の診断がつく.壁の造影効果を認め壊死はない.図3の虚脱したIVCは重度の脱水状態を意味する.2日後には腹痛が消失したが,過去に5回も腸閉塞を起こしているので手術となった.小腸壁と腸間膜間に形成された索状物による絞扼性小腸閉塞(図A)であったが,緩い絞扼で血行障害を認めなかった.索状物を切除した.
















  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ3 【症例 RE 11〜15】

 【 ←前の問題 】   【 次の問題→ 】  【 このシリーズの問題一覧に戻る 】 【 演習問題一覧に戻る 】