症例 ER 93 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ER 93】

昆布巻きによる食餌性イレウスsmall bowel obstruction due to food bolus( a tangle roll ) impaction



図3と図4の△は小腸内糞便である。尾側へは図3〜図6の↑となり虚脱した小腸と連続し、他方は図5の1から拡張した腸管に連続している(図6の2と3は尾側で連結するが画像は省略)ので、図3と図4の△の小腸内糞便が閉塞部位であり、閉塞の原因である。手術にて回腸で閉塞があり、丸くやや硬い異物を認め切開摘出したら昆布巻き(図7:術中写真▲)であった。患者は術後創感染を合併するが、食餌性イレウスの手術法は、出来れば食物塊を用手的に盲腸へ誘導(milking)すべきで、内容物見たさに切開をすべきではない。食物塊が堅くて盲腸へmilkingすると粘膜を損傷すると思われるときだけ切開摘出すべきである。




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