腸閉塞・イレウス特集(obstruction+ileus)2 RESIDENT COURSE 解答 【症例 ILR 7】

絞扼性小腸閉塞(壊死なし).Strangulated obstruction of small bowel with no necrosis












下段の図17〜図20で上行結腸(Ac)と盲腸(Ce)は液状内容物を含まないので拡張した小腸は機械的閉塞の可能性が高い.図7〜図9で腸間膜の濃度上昇(▲)を,図1〜図12で大量の腹水(※)を認め,上段のガスで拡張した腹壁直下の小腸は単純閉塞で,gaslessな部分が絞扼された腸管と推測する.最下段の図25から追跡を始めると,Aは図14のMで,1は図13の62で閉塞,図11〜図13で虚脱した小腸(SB)を認めるので,closed loopを形成した絞扼性小腸閉塞と診断できた.図13の丸数字1〜同部の丸数字6が口側の単純性閉塞の小腸である.絞扼された小腸壁は良好な造影効果を示し,壊死はないと判断する.正確にCT診断され手術となった.索状物(band,図A:↑)による絞扼性小腸閉塞(図B:△間)を認め,浮腫と軽度の虚血所見を呈していたが,絞扼解除後色調は改善し,蠕動も確認されたので切除は不要であった.
















  【参照症例】   1. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ5 【症例 ER 21〜25】

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