図6〜図9で盲腸(Ce)は普通便を含み,回腸末端(Ti)は虚脱しているので,拡張した小腸は機械的閉塞である.gaslessであり,図1〜図4で中等量の,図9〜図16で右側に大量の腹水(※)があり,図10〜図12で腸間膜の濃度上昇(▲)を認めるので絞扼性を疑う.Closed loop形成を証明できれば絞扼性小腸閉塞の確定診断になるので図3のAと1から追跡してみる.Aは図6のDでbeak sign(↑)を示し,図7のEで閉塞する.1は図の数字順に展開し,同部位の図7の93でbeak sign(↑)を呈して閉塞する.図5と図6で虚脱した小腸(SB)を認め,図4の丸数字1〜図1の丸数字4が単純閉塞の口側小腸であり,closed loopを形成する絞扼性小腸閉塞の診断がついた.壁は良好な造影効果を示し,壊死はない.2日後手術となり,大網裂孔ヘルニアを認め,約140cmの小腸が絞扼されていたが壊死はなかった.
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