外傷(Trauma)シリーズ20 RESIDENT COURSE 解答 【症例 TR 99】

回腸穿孔(IIb).Perforation of ileum(II)






図4で回腸末端(TI)と盲腸(C)が示されており,S状結腸は図10の1〜図8の15までである.図1と図2で腹水を伴う遊離ガス(↑)を認め,消化管穿孔を強く示唆する.図6〜図10で腹水(△)を,図6〜図9では脂肪組織の濃度上昇(白矢印)を認めるのでその近辺の腸管(S状結腸,盲腸または回腸)の穿孔と診断する.図7と図8の▲は虫垂であり,図8の▲は虫垂内ガスである.盲腸から150cmの部位(回腸)でほぼ完全断裂を認め,修復した.







参考症例(空腸 IIa,IIc・盲腸穿孔 IIa):67歳男性.軽自動車で右折時に直進してきた乗用車と衝突した.シートベルトは着用なし.腹痛を訴え,腹膜刺激症状を認めた.








図1〜図7で遊離ガス(↑)を,図1,図2,図8と図9に腹水(※)を認める.図5〜図8の左側腹水(△)と図8〜図16の壁肥厚を呈した空腸(白矢印)は空腸損傷を示唆する.図13〜図20の右側腹水(▲)と,図17〜図19の腸間膜濃度上昇(↑)も右側腸管の穿孔を示唆する.手術で空腸断裂,さらに2ヶ所での穿孔と,盲腸前壁の穿孔を認めた.












  【参照症例】   1. 外傷(Trauma)シリーズ10 【症例 TE 49】

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