図9〜図12は省略した.図5で膵体部(B)がやや腫大しており,図5〜図8で前腎傍腔に液貯留(△)を認めるのでアルコール性急性膵炎と診断された.しかし,図3の膵体尾部(BとT),図5〜図7の膵頭部(H)は腫大しておらず,良好な造影効果を示している,図3〜図5の↑は膵断裂部を示し,▲は血腫である可能性を考慮し,外傷を疑うべきである.下段の2日後の5mmスライスCTで明白となる.図13〜図16で肝周囲に腹水(※)が出現し,前腎傍腔の液貯留(△)が増量した.図15〜図19の↑は明らかな外傷性膵損傷であり,どの画像でも連続性を認めないので完全断裂である.しかし,急性膵炎としての治療が続行された.
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