外傷(Trauma)シリーズ17 EXPERT COURSE 解答 【症例 TE 81】

脾臓仮性動脈瘤(活動性出血なし).Splenic pseudoaneurysm with no extravasation








図9〜図12と図21〜図24は省略し,並べ替えてある.脾臓損傷があり,周囲に相当量の血腫を伴う.出血量は,図2で500,図26で250+250,図27で150,合計1150mlとなる.早期相(Early)図3〜図5の↑は晩期相(Delayed)で形と大きさに変化を示さない(白矢印),この部位にはこのような大きな血管は存在しないのでextravasationを伴わない仮性動脈瘤である.図6と図7の△も同様な所見だが,脾門部近辺では正常血管との鑑別はCTでは困難で,血管造影が必要である.Extravasationはないから夜中であれば血管造影は明朝まで待てる.












上記所見を見落とされ,保存的に治療された.下段の図29〜図36は4日後のCTである.脾臓周囲の血腫は吸収されかなり減量していることはextravasationがなかったことを裏付ける.仮性動脈瘤(↑と白矢印)が増大し明白となり血管造影(図A〜図C)が行われた.同所見(△)が確認され,スポンゼル細片で選択的に塞栓した後は消失した(図D).Hb:15.3→10.3g/dl.













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