図5〜図9で脾臓損傷を認め,脾臓周囲には相当量の血腫を伴う.図6と図7の△は脾臓実質より濃度が高く大動脈と同濃度だからextravasationである.図8と図9の▲は大動脈ほど濃染されないが,脾臓より高濃度で,図7の△に連続するからextravasationである.図2と図3の▲もextravasationの可能性があるが,double phase 造影CTがあればはっきりする.図9の虚脱したIVCも出血を裏付け,従って肝周囲とMorison窩の腹水は血液と判断する.図Aと図Bの血管造影でextravasation(↑)が確認され,コイル(図C:白矢印)で塞栓した.Hbは11.3から7.6g/dlまで低下したが,輸血は行わなかった.
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