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外傷(Trauma)シリーズ15 EXPERT COURSE 解答 【症例 TE 75】
膵損傷(II).Pancreatic injury grade II
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上段の単純CT図3〜図5で膵体部(B)と頭部(H)間の△はやや高濃度を呈し血腫であり,膵損傷を疑うが単純CTだけでは診断は不可能である.図3,図9と図10のガス(白矢印)は,胸部外傷もあるので腹腔外のpseudopneumoperitoneumの可能性が高い(下記症例参照).
下段の造影CTでは,図10と図11で断裂部(↑)を認め,図8と図9では連続性(▲)が保たれており,部分断裂である.部位は図11でSMV右縁より左側だから膵体部である.H:膵頭部,B:膵体部,T:膵尾部,Du:十二指腸.
翌日5mmスライスの造影CTが撮影された(下段の図16〜図27).図17〜図21の5スライスで連続性(白矢印)を認め,図22の1スライスで断裂像(↑)を示し,1/6周の断裂である.図24〜図27で膵周囲の液貯留(▲)が出現したが,断裂の大きさからminor injuryと判断する.膵外傷におけるthin slice CTの重要性を認識してほしい.Pseudopneumoperitoneumは自然消失した.
保存的に観察され順調に経過した.6週間後のCTでは損傷部位(図31:△)を痕跡的に認めるだけである.
【参照症例】
1.
外傷(Trauma)シリーズ3 【症例 TE 13】
2.
外傷(Trauma)シリーズ4 【症例 TE 20】
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