前腹壁直下に遊離ガスはない．直腸から下行結腸への追跡は図の数字のとおりで，下部結腸は多量の糞便を含む．腹腔内に大量の，膀胱内尿より濃度の高い腹水があり（※），図１〜図９の▲はextravasation（造影剤の血管外漏出）である．図４の△は遊離ガスを含む腹水だから，出血を伴う消化管穿孔と診断する．腹膜刺激症状があり緊急手術となった．手術及び病理所見：Ｓ状結腸に3ｃｍ大の穿孔と，穿孔部の壁より大量出血を認め４単位の輸血を要した．Hartmann手術を施行した．stercoral perforation compatible．