図1〜図3の単純CTで▲は膵周囲の血腫を示し,膵損傷を示唆するが確定診断は不可能である.造影CTの図4〜図6で血腫(※)があり,図6と図7の↑は断裂部を示している可能性が高いが,図8と図9で連続性(白矢印)を認めるので部分断裂である.5mmスライス以下のthin sliceでもっと晩期相のCTであればさらに明白となるであろう.B:膵体部,T:膵尾部,H:膵頭部.ERPで膵尾部での断裂と造影剤の膵外漏出(図A:↑)を認め診断が確定した.手術で主膵管損傷を伴う30%断裂が確認され(図B:△が断裂部),膵尾部切除が行われ,術後は順調に経過した.
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