図22〜図26で腹水(※)を認めるが,図22の小腸(SB)の内容液よりdensityが高く血性であろう.量は500ml以下である.早期相(Early)の△は動脈と同程度のdensityを呈し,晩期相(Delayed:▲)で淡くなり,広がる傾向を示しているのでextravasationである.所見を見逃され,入院後血圧が80台に低下したが急速輸液に反応した.最下段の図A〜図Cは6時間後のCTで,出血量(※)が増加しており手術となった.Treitz靱帯から約150cmの部位で活動性の出血を伴う腸間膜裂創(図D:↑)を認め止血したが,小腸の虚血所見はなかった.手術が6時間遅れたために1000ml以上の出血を認め,輸血を3単位要することとなる.
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