上腹部の画像は省略したが,腹壁直下には遊離ガスを認めない.図4の下行結腸(1)から肛門側へ追跡すると数字順に展開し,図15の直腸(40)となる.図6〜図8の△は腸管外遊離ガスで,図10〜図13の△も,図10と図11の小腸(SB:おそらく回腸)以外に骨盤腔内には小腸を認めないので,遊離ガスである.図7と図8の▲は遊離ガスとニボーを形成している液貯留を示しており,図6のS状結腸23〜図8の21の↑間は壁の欠損を描出している可能性が高い.液状内容物で拡張した小腸と,図13〜図15の腹水(※)も消化管穿孔を裏付ける.手術で同所見(図A:↑が穿孔部)が確認され,穿孔部切除とHartmann手術が施行された.
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