外傷(Trauma)シリーズ12 EXPERT COURSE 解答 【症例 TE 57】

空腸間膜損傷・出血.空腸壊死.Jejunal necrosis,mesenteric laceration with active bleeding.






図4〜図6と図16〜図18は省略.図1〜図3で胃液よりやや高濃度の腹水(※)が脾臓周囲にあり,↑は脾臓損傷と解釈したが手術では脾臓損傷を認めず,↑は生理的な分葉線である.図8〜図15の△は周囲に血腫を伴い,空腸間膜(臍を中心にした右上から左下への斜線を境に空腸は左側に位置する傾向がある)でのextravasationである.図9〜図13のJは壁の造影効果の消失した空腸を示している可能性が高く,活動性に出血している空腸間膜損傷と,それによる空腸壊死と診断する.図14と図15の白矢印はガスによるアーチファクトである.手術で活動性の出血を伴う空腸間膜裂創を認め,Treitz靱帯より80cm〜100cmの空腸が高度の虚血状態を呈しており,止血と30cm長の空腸切除を行った.






  【参照症例】   1. 外傷(Trauma)シリーズ3 【症例 TR 15】

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