外傷(Trauma)シリーズ11 RESIDENT COURSE 解答 【症例 TR 52】

左横隔膜へルニア・脾臓損傷 IIIa.Left diaphragmatic hernia and splenic injury grade III











図Aの胸部写真でガスを含む胃と結腸が挙上し,左横隔膜へルニアの可能性が高い.図1〜図6では肺挫傷(contusion:↑)を示し,図7から胸腔内へ脱出したと思われる胃と結腸が現れる.図14〜図16と,図19〜図21の白矢印は肋骨骨折を示している.図10〜図14で胸水(▲)があり,それが胃と直接接して間に肺が介在しないこともヘルニアを示唆する所見である.












図20〜図24では脾臓損傷(▲)を示し,図25〜図28の△は周囲に血腫を認めるのでextravasationである.手術で約10cmの横隔膜裂創(図A:↑)と脾臓損傷,下極からの出血(oozing)を認めた.横隔膜裂創は単純縫合し,出血はアビテン(吸収性局所止血剤)とタココンブ(フィブリノゲン配合剤)で止血し温存した.









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