図1〜図12,図25と図26は省略.図15の↑は憩室で,図16の▲は大動脈よりかなり高濃度だからextravasationではなく糞石である.Extravasationを認めないが,上行結腸(A)と盲腸(C)は少量の普通便と大部分は血腫,またはニボーを形成する血液と思われる液状内容物を含み,右側結腸か小腸が出血源である.回腸末端は図17の1から始まり数字順に展開するが,ニボーを形成する液状内容物を含む部分があり,Bauhin弁から逆流した血液(すなわち右側結腸の出血),または回腸末端が出血源であることを示唆する.大腸ファイバー検査でBauhin弁横に凝血塊の付着した孤立性の憩室を認めたがすでに止血しており,クリップで縫縮した.しかし5日後に再出血を起こし,大腸ファイバー検査で同憩室からの再出血を認め(図A:クリップを除去した後,↑),再縫縮を行い止血に成功した.Hbは7.8g/dlまで低下したが輸血は行わなかった.孤立性の憩室は先天性の(筋層を有する)真性憩室の可能性が高い.
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