図1〜図4で上行結腸(A),横行結腸(T)と下行結腸(D)が普通便ではなく血腫と思われる内容物を含み,出血源は右側結腸か小腸であるが,図16までで小腸は虚脱しており,液貯留や血腫と思われる内容物を認めないので,右側結腸であろう.上行結腸(図7〜図9:↑)と盲腸に憩室(図13と図14:↑)を認める.図13〜図15の▲は憩室と糞石である.図2〜図6の△と,図11と図12の△はextravasationか? 両者ともその可能性を否定できないが,同時に2箇所の憩室からの出血は極めてまれであり,正確な診断にはdouble phase造影CTを撮るべきである.どちらかが真のextravasationであろう.入院後は下血を認めず,翌日大腸ファイバー検査を行った.右側結腸とS状結腸に多発性の憩室を認めたが出血点は同定できなかった.
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