図Aで胃が著明に拡張している.図2〜図7で胃角部から前庭部後壁にわたり粘膜下浮腫による壁肥厚(▲)を示し,図3と図4で胃角部の潰瘍底(↑)が,図5〜図7で前庭部後壁の壁欠損像(↑)が認められ,急性胃潰瘍である.図Bの造影で潰瘍は描出されていないが,胃角部が著明な短縮(△)を示している.CTでは食道胃接合部直下の潰瘍底(図3と図4:↑)と,図4〜図6では十二指腸球部(Du)近くの潰瘍(↑)は胃角部の短縮を示唆する.従って,胃潰瘍による幽門狭窄との診断となる.内視鏡検査で同所見が確認され,保存的治療で症状が改善しないので手術となった.図Cの↑が胃角部から後壁へ広がる胃潰瘍.病理:benign gastric ulcer.
|