強度の側弯症のため体幹が変形しorientationがつきにくいが,ガスで拡張した図Aと図Bの▲,図1〜図5の△は肝臓前面から横隔膜下へ変位した横行結腸(Chilaiditi syndrome)であろう.ガスでさらに大きく拡張した図Bの↑と図1〜図20の単房性の腸管(※)は,CTで上下で盲端になるので捻転した結腸の可能性が高い.図11〜図16で下行結腸(D)は拡張していないのでS状結腸捻転の可能性は低く,図5と図6で右側に向いたbeak sign(白矢印)を認めるので盲腸捻転であろう.手術所見:後腹膜への固定不十分な盲腸(移動盲腸:mobile cecum)が頭側へ180度屈曲し,さらに反時計方向へ180度捻転していた(図C).
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