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その他(Miscellaneous)シリーズ18 RESIDENT COURSE 解答 【症例 MR 88】
Ogilvie症候群(急性結腸偽閉塞症:acute pseudo-obstruction of colon).Ogilvie’s syndrome
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腹部単純写真の図Aで,ガスで拡張した腸管(↑)はcoffee bean signを呈し,S状結腸捻転を考慮すべきである.ところがCTでは,下行してきた腸管(図9:A)は図15で虚脱した直腸Hとなり,図9の1は図11の5から下行結腸となるので捻転の所見はない.図14〜図16で▲の部位でcaliber changeを認めるが,腫瘍性病変,重積や外部からの圧排所見はなく,病的な閉塞ではない.従って,Ogilvie症候群と診断する.
参考症例
(Ogilvie症候群):81歳男性.数時間前に腹部膨満と2回の嘔吐が出現し,昼食時間になっても食欲が全くないため来院した.体温:36.2℃,腹部は膨満しているが圧痛はない.
S状結腸捻転と診断され,内視鏡検査で拡張したS状結腸内のガスを吸引して捻転を整復したと内視鏡所見に記載されているが,CTでS状結腸捻転を完全に否定できる.
図1の腹部単純写真では確かにガスで拡張した腸管がcoffee bean sign(↑)を呈している.直腸(図17の1〜図14の4)が虚脱していないことはS状結腸捻転を否定する所見である.直腸から下行結腸は図の数字順に展開するから正常の走行であり,閉塞部を認めず,S状結腸捻転の可能性は全くない.
【参照症例】
1.
腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)3 【症例 GR 12】
2.
下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 17 【症例 LR 85】
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