下段の単純CT図4〜図6で,上行結腸は血腫と思われる内容物(※)を示し,出血部位が右側結腸か小腸であることを意味する.造影CTでextravasationは認めない.単純CTの白矢印(図4〜図6)と造影CTの↑(図12〜図16)は,液状内容物で限局性に拡張した回腸で,憩室の可能性が高く,下血例では内容物は血液である可能性が高く,Meckel憩室での出血を強く疑う.図Aの小腸造影で回腸から発生した憩室(▲)が描出され,切除した.図Bが切除した憩室の粘膜面で,△が出血部位の潰瘍.病理:全粘膜が胃底腺粘膜で覆われており小腸上皮は見あたらない.Meckel’s diverticulum with gastric mucosa and acute ulcer.
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