その他(Miscellaneous)シリーズ15 RESIDENT COURSE 解答 【症例 MR 72】

爪楊枝による直腸周囲膿瘍




直腸(R)は浮腫による壁肥厚を示し,図2〜図6の↑はガスを含み直腸周囲膿瘍である.原因は図4〜図6の▲で,魚骨と診断したが,経皮的切開排膿の際発見されたのは長さ3cmの爪楊枝であった.骨ほどdensityが高くないことが特徴のようだ(参照症例).




参考症例(腹腔内膿瘍・爪楊枝?):64歳男性.気管支炎と心不全で入院し,1週間で改善したが38度台の発熱が出現した.腹痛は訴えないが血液培養でE.coliが検出されたので腹部CT検査を行った.
図2〜図7の↑は膿瘍と思われるが,回腸末端(TI)に接して下降するので回腸末端穿孔の可能性が高い.C:盲腸.図2〜図6の▲は骨のdensityではないので爪楊枝か? 抗生物質投与で解熱したので確認はされていない.








  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ9 【症例 RE 45】
2. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ9 【症例 RR 43】

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