参考症例(Plain CT,10mmスライス,先天性胆道拡張症):8歳女児.3日前から右季肋部痛,嘔吐と微熱があり,近医にて点滴治療を受けていたが改善しないため紹介来院した.体温:37.8℃,右季肋部に圧痛があるが,反跳痛や筋性防御は認めない.GOT:417 IU/L,GPT:390 IU/L,LDH:821 IU/L,ALP:621 IU/L,T-Bil:2.1mg/dl.
図2〜図7で総胆管(CBD)が1cm以上の拡張を示し,先天性胆道拡張症を疑うが,図Aの胆道造影で同所見が確認された.左肝内胆管の拡張(図2:△)を伴うのでIV-A型である.図Aで総胆管膵管合流異常は確認できないが,ほぼ全例に合流異常を伴うことが特徴である.▲は空気(手術で結石は確認されなかった).総胆管胆嚢摘出・総胆管空腸吻合術が施行されたが,胆嚢内のamylaseは3530 IU/Lと高値を示した.
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