S状結腸に多数の憩室と憩室内糞石(またはバリウム)を認め,読影はやや困難だが.単純CTと造影CTの同部位を各スライスごとに上下に並べた.上段の図14〜図17の▲は左外腸骨動静脈である.下段の図18〜図21の△は内腸骨動静脈かextravasationと解釈すべきか悩む所見である.double phase 造影CTを撮れば正常血管なら早期相と晩期相で形も大きさも変化しないが,extravasationは晩期相で形を変え拡散するので鑑別が付く.吐下血や外傷例でextravasationを正確に判断するにはdouble phase造影CTを必要とする症例は少なくない.大腸ファイバー検査でS状結腸に多数の憩室を,その中の一つからoozingを認め,クリップで止血した.Hbは10.6g/dl→10.2g/dl.
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