回腸末端(TI)は図6から始まり下降する.図7〜図10で回腸末端(TI)内に高濃度の内容物(△)を認め,extravasationであろう.造影前の単純CT,あるいはdouble phase造影CT (earlyとdelayed)を撮影すればさらに信頼度の高い診断が可能であったと思われる.CTでは出血の原因病変は不明である. A:上行結腸,C:盲腸.大腸ファイバー検査で回腸末端からの鮮血性の出血を認めた.血管造影ではextravasationを認めず,出血の原因となる病変も発見されなかった.手術で回腸末端の腸間膜内に1cm大の憩室があり切除し,その後は下血を認めない.病理:muscularis propriaを認めず,仮性憩室である.
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