その他(Miscellaneous)シリーズ12 EXPERT COURSE 解答 【症例 ME 57】

上行結腸憩室出血.Bleeding diverticulosis ascending colon



下段の図13〜図15で上行結腸(A)と盲腸(C)は便塊が残っており,より肛門側での出血を示唆する.上段で△はearly phaseからdelayed phaseで変化しているのでextravasationである.図10と図11の↑は憩室で,図4の▲は憩室内の出血部位を示しているものと思われる.Double phase CTだから少量の出血でもextravasationの所見を認識しやすくなり,詳細な読影が可能である.自然止血し,後日の大腸ファイバー検査で上行結腸に多発性の憩室を認めた.Hbは12.0g/dl→10.5g/dl.






参考症例(上行結腸憩室出血):63歳男性.心筋梗塞の既往がありアスピリンを服用している.5時間前,急にお腹がゴロゴロし排便したら鮮血性の下血を認めた.Vital signは安定している.
単純CTで↑は憩室で,造影CTで△はextravasationである.上記症例同様少量の出血例であり,double phase造影CTを撮れば診断が容易になると思われる.










  【参照症例】   1. その他(Miscellaneous)シリーズ6 【症例 MR 27】
2. その他(Miscellaneous)シリーズ6 【症例 MR 28】

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