その他(Miscellaneous)シリーズ11 EXPERT COURSE 解答 【症例 ME 55】

S状結腸癌・S状結腸小腸瘻.Sigmoid cancer with small bowel fistula








まず図6〜図11の不整に造影される腸管病変(△)が目につくが,図6の1から肛門側へ追跡すると図12の8の直腸となるのでS状結腸癌であろう.口側は図9のS1から順に展開し,図8のD1から下行結腸となるようだ.図1〜図9のAが上行結腸,回腸末端(TI)は図10から始まり,盲腸(C)は図11で盲端になる.小腸が拡張しているのに癌病変の口側S状結腸,下行結腸と右側結腸(A:上行結腸,C:盲腸)に拡張を認めないのは納得がいかない所見である.図10の癌病変に接する丸数字1から拡張し始める小腸を認め,丸数字の順に展開する.図10のabは図9でaとbに分かれ上行する別の小腸である.従って,癌によるS状結腸小腸瘻形成との診断となる.大腸ファイバー検査でS状結腸癌と診断され.経肛門的にイレウスチューブを挿入した.









下段の4日後のCTで,図18の下行結腸1は数字順に展開し,癌病変(▲)と連続するので,図24から始まる↑のイレウスチューブは小腸内に位置していることになり,S状結腸小腸瘻が証明された. 6日間イレウスチューブから腸管を洗浄後手術となり,上記所見が確認された.














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