腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)20 RESIDENT COURSE 解答 【症例 GR 99 】

下部消化管穿孔.Probable perforation of lower intestine






図15の直腸(1)から下行結腸までの走行は数字順に展開する.図1〜図3の白矢印は遊離ガスで,図2〜図7で腹水(※)を認めるから消化管穿孔の可能性が極めて高い.腹壁直下の遊離ガスはその近辺の腸管の穿孔を示唆する特異性は低いが,図1〜図11の腸管外遊離ガス(▲)はその特異性が高く,骨盤腔内腸管の穿孔を意味する.さらに図11〜図15の,気泡を含む腹水(↑)は骨盤腔内腸管の穿孔を裏付ける.手術前の全身麻酔導入時に心停止を起こし,蘇生に成功したが手術を中止した.敗血症とDICを合併し死亡した.S状結腸または直腸穿孔の可能性が最も高い.










  【参照症例】   1. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 13 【症例 LR 64,65】

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