小腸閉塞である．直腸からＳ状結腸への走行は図１５のA〜図７のZで納得できる．そうすると，図１４の１から小腸が拡張し始め，図の数字順に展開する単純性小腸腸閉塞との診断となる．その閉塞部位に連続するように図９〜図１３で真っ黒い，四角形を呈する，大腸内容物とは異なる異様な構造物（↑）を認め，腸閉塞の原因と見なす．イレウスチューブを挿入したが，9日経過しても腹痛が持続し，39度台の発熱が出現したため手術となった．Treitz靱帯から約90cmの部位で化粧用スポンジ（図A：6.8×5.0×2.8cm）による閉塞であった．