腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)17 EXPERT COURSE 解答 【症例 GE 85】

絞扼性小腸閉塞(壊死).Strangulated obstruction with necrosis
















小腸閉塞だが,gaslessで,図1〜図4で腹水(△)があり,図13〜図16で腸間膜の濃度上昇(▲)を認め,絞扼性小腸閉塞を疑う.図28から追跡すると,図16の7と図19のCで閉塞する.5mmスライスCTだからほぼ同部位で閉塞すると解釈でき,closed loopを形成している.図17と図18で虚脱した小腸(SB)があり,図21のaから図30のj が単純閉塞の小腸であろう.Closed loopを形成した小腸は,図17〜図20の虚脱した小腸(↑)と比較すると明らかに壁の造影効果が減弱しているが,図21〜図30の単純閉塞の小腸(a〜j)とは同等に造影されているのでviableがどうかは微妙な所見である.Closed loopと正確に診断され手術となった.大網先端がbandを形成し,それにより40cmの空腸が絞扼されclosed loopを形成し壊死に陥っていた(図A).虫垂切除後59年経って起きた絞扼性小腸閉塞である.
















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