小腸閉塞であるが,上行結腸は図13〜図15のACで,拡張した小腸に内側へ圧排されているようだ.図1〜図3で腹水(※)があり,拡張した小腸はgaslessで,図7〜図9で腸間膜間に液貯留(▲:浮腫より進行した所見)を認め,絞扼性小腸閉塞を疑う.図4〜図6の虚脱した空腸(白矢印)と比較して明らかに壁の造影効果は減弱しており,さらに単純CT(図22〜図24)で高濃度を示している壁(↑)は出血性壊死を示唆し,壊死を伴う絞扼性小腸閉塞と診断していい.Closed loopを証明すれば診断が確定するので図20から追跡すると図17のGと図19の7で閉塞しclosed loopを形成している.図19のa〜図21のcが単純閉塞の小腸で,図20と図21で虚脱した小腸(SB)がある.正確にCT診断され手術となった.索状物による,壊死に陥った(図A)絞扼性小腸閉塞を認め切除した.
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