腹部全体痛シリーズ(Generalized Abdominal Pain)13 RESIDENT COURSE 解答 【症例 GR 63】

穿孔性虫垂炎.Perforated appendicitis





盲腸(C)は図12までで,回腸末端(TI)は図2から始まり下行する.左右結腸(盲腸:C,下行結腸:D)共に液状内容物を含むが,腸炎による水様便,麻痺性イレウスまたは肛門側での閉塞の可能性を示唆する.閉塞病変を認めず(画像省略),腸炎を示唆する粘膜下浮腫による壁肥厚はないので麻痺性イレウスであろう.図9で糞石(↑)を認め,1〜図3の7は腫大した虫垂である.図6と図7で液貯留(△)を認め,図4〜図11で後腹膜筋膜の肥厚と広範囲の脂肪組織濃度上昇を呈し,穿孔性虫垂炎を示唆する.麻痺性イレウスと,図6と図7の白矢印は壁欠損像を示している可能性があり,穿孔性虫垂炎をさらに裏付ける.手術で同所見が確認された.






  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ17 【症例 RR 83】
2. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ21 【症例 ER 103】
3. 上腹部痛(Epigastric Pain)シリーズ21 【症例 ER 105】

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